【妻の章】自動車教習所にて

私の妻は、自動車運転免許証を持っています。

 

免許取り立ての頃、父親の自動車(外車なので左ハンドル)を1度運転したきり、運転はしていません。

正確に言うと、私と結婚する前に、会社の仲間と富士五胡の一つである西湖にバーベキューに行ったときに、湖の近くで私の車を少しだけ運転したことがありました。

それ以外は、運転していないと思います。

 

父親の車を運転した時は、妻の家族で旅行をした時だそうで、高速道路を運転したそうです。

おっかなびっくりで運転していたそうで、左の走行車線をとろとろと運転したそうです。

父親から、スピードが遅すぎても交通違反だと脅されて、頑張って運転し、インターチェンジを降りたところで、父親と交代したそうです。

ホテルに着いた途端、疲労が一気に来て、食事の時間まで寝ていたそうです。

 

私の車を運転(と言っても、2メートルバックしただけですが)した時には、周囲に居た会社の人達は、蜘蛛の子を散らすように、車から逃げました。

結婚してから妻が毎回言うのですが、「よく、私に運転させたね」と彼女自身も驚いています。

 

妻ですが、運動神経はあまり良くありません。

ちゃんと運転している姿をみたことは無いですが、運転が苦手だと何となく分かります。よくぞ、教習所の教官は、講習の終了のハンコを押したものだと呆れてしまいます。それくらい、自動車の運転には、適さない人なのです。

 

端的なエピソードがあります。

通っていた教習所の教官が発した言葉です。女性の教官だったそうです。

なぜか急に、「あなたは、自分が運転している車の前に、ドラム缶があったとしたら、迂回せずに、誰かがそれを動かしてくれるまで動かない人でしょう」と言われたそうです。

彼女は、その時、初めて担当した人なのに、なぜそこまで言われるのと腹が立ったそうです。ですが、言っている事は当たっていると思ったそうです。

私も、そのエピソードを聞いて、彼女の性格を言い当てていると思いました。

私は、結構前に、彼女に「あなたは、自分中心に地球が回っていると思っているでしょう」と言ったことがあります。

 

そうです。それくらい自己中な人なのです。

なので、自動車の運転はしてはいけないのです。ですが、二十歳の頃に免許を取って、それ以来、今まで免許は更新しています。まさに身分証明書代わりなのです。

 

結婚前に、彼女の性格を見抜いていた私ですが、なぜか今、私の妻なのです。

私も変人ですかね。